種のたくましさ。

水と太陽。

あとは、ただただ

じぶんたちが

やれることぜんぶ。

​

たとえば、とうもろこし。

昼間たっぷりと浴びた陽が、瑞々しい甘みとなって

夜のあいだ、実の中を満たしていく。

味、香り、艶、食感。すべてがもっとも高まるとき。

それを逃さないために、わたしたちは

深夜1時に畑に入り、

一本一本、もいでいく。

​

まず、自然がそこにある。

自然の道理を敬いながら、

人間は、

人間がやれる限りの、

​ぜんぶをやる。